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研究内容 加速器 CST Studio Modeling: マニュアル

CST StudioModeling: マニュアル計算モデルのマニュアル (手作業) による作成

マニュアルによる計算モデルの作成方法のテクニックをまとめます.筆者のメモです.

目次


マニュアル (手作業) によるモデル作成のこつ

マニュアルでのモデル作成であっても,再利用とかを考える必要があります.そのためにも,モデルの修正が容易かつエラーの生じにくい入力ファイルを作成する必要があります.筆者は以下に気を付けて,モデルを作成します.

  • モデルのパラメーターは,Parameter List に記述します.
    • 通常のプログラム作成でリテラル表現が推奨されないことに似ています.
    • モデルの修正が容易です.
    • Optimizer や Parameter Sweep 等で記述したパラメータを使うことができます.
    • パラメーターをテキストファイルに書き出すことや,それを読み込むことも可能です.
  • History List を修正しながらモデルを作成します.
    • 不要なアクションは,History List から削除 (Delete) します.
    • History が分かりやすいようにコメントを記載します.
    • List をダブルクリックすると操作の内容をテキストで記述可能です.
    • 似たような操作が続くときは,Copy/Paste を使います.
    • ボタン: Update をクリックし,History List がエラー無く実行できることを確認します.

テクニック

History List の Update で,最もエラーが生じる確率が高いのはマウスでの Pick 操作の部分です.この操作では,コンポーネント名と整数番号(ID),例えば「Pick.PickEndpointFromId "SCS:cpl_cube", "16"」,でポイントを指定します.モデルの形状が変わると整数の番号が変わることがあります.こうなると,History List の実行時にエラーが発生します.

これを避けるためには,整数の ID の代わりに座標 (x, y, z) を指定します.具体的な手順は以下の通りです.

  1. History List に適当なコマンドを加えます.私は「Clear Picks」をクリックします.このコマンドは無害なので,History List に加えるには都合が良いです.
  2. History List をクリックし,リストを表示させます.モデル作成時には,このリストを常に表示させると良いです.
  3. 先ほど加えたコマンド(先の例では clear pics) をダブルクリックします.タイトルを適当に変え,座標で pick するコマンドを記述します.具体的なコマンドの例を以下に示します.
    Pick.PickEdgeFromPoint "SCS:AccCavity", "0", "acc_2b/2", "-acc_t/2"
    Pick.PickEdgeFromPoint は座標からエッジを指定するコマンドです.コンポーネント名に引き続き (x, y, z) 座標を指定します.座標指定にはこの例に示すように, Parameter List を使うことを推奨します.指定する座標は,エッジ上であれば pick できます.pick コマンドを複数行記載することにより,一度に複数 pick できます.
    座標で pick 可能な主なコマンドは,以下の通りです.
    CST-Studio の pick コマンド
    コマンド引数
    PickEdgeFromPoint "shapeName", "xpoint", "ypoint", "zpoint"
    PickFaceFromPoint "shapeName", "xpoint", "ypoint", "zpoint"
    PickPointFromCoordinates "xpoint", "ypoint", "zpoint"
    PickCurveCirclecenterFromPoint "curveName", "xpoint", "ypoint", "zpoint"
    PickCurveMidpointFromPoint "curveName", "xpoint", "ypoint", "zpoint"
    PickCenterpointFromPoint "shapeName", "xpoint", "ypoint", "zpoint"
    PickCirclecenterFromPoint "shapeName", "xpoint", "ypoint", "zpoint"
    PickCirclepointFromPoint "shapeName", "xpoint", "ypoint", "zpoint"
    PickEndpointFromPoint "shapeName", "xpoint", "ypoint", "zpoint"
    PickMidpointFromPoint "shapeName", "xpoint", "ypoint", "zpoint"
    PickWireEndpointFromPoint "wirename", "xpoint", "ypoint", "zpoint"
  4. OKをクリックし,コマンドのダイアログを閉じます.
  5. Update あるいは Run toをクリックしコマンドを実行します.

ページ作成情報

参考資料

  1. CST-Studio のマニュアル: Automation and Scripting > Visual Basic (VBA) > 3D Simulation VBA > Transformations and Picks > Pick.

更新履歴

2024年05月01日 ページの新規作成


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