Yamamoto's Laboratory

実験実習 (H8マイコンの基礎実験)

H8マイコンを使い,LED点滅,割り込み制御,PWM,LCD表示, AD変換の基礎実験をします.そして,最後にライントレースカーを製作します.実験に関するレポートの書き方やコンピューターリテラシー教育,Mathematica の使い方も学習します.

対象 電気情報工学科 第3学年(2007年度)
実験指導書 自作プリント
授業概要 シラバスを参照してください.

目次


実験実習内容

前期 H8マイコン制御実験

概要

H8マイコンを使って,入出力の基礎的な実験を行う.実験内容は,次の通り.

  1. ポート出力実験 (LEDチカチカ)
  2. 割り込み制御 (タイマー割り込み, IRQ割り込み)
  3. PWM (音を鳴らす, DCモーター速度制御)
  4. LCDの表示
  5. A/D変換 (電圧計, 温度計)
H8マイコンを使った温度計測実験
H8マイコンを使った温度計測実験

実験内容

前期の実験指導書(html, pdf)に従い,以下の項目の実験を行う.

後期 ライントレースカーの製作

概要

前期にH8マイコンを使った入出力の基本とプログラムの方法を学習した.ここではその応用としてライントレースカーを作成する.以下の写真(クリックで拡大)のようなライントレースカーを製作する.

H8マイコンを使ったライントレースカー(全体) H8マイコンを使ったライントレースカー(横から)
H8マイコンを使ったライントレースカー(上から) H8マイコンを使ったライントレースカー(下から)

このライントレースカーが実際に黒い線をなぞって,移動している様を動画で見ることができる.

テストコースでのライントレースの様子(wmv, mpg).

実験内容

後期の実験指導書(html, pdf)に従い,以下の項目の実験を行う.

実験では,以下のファイルを使う.ダウンローでせよ.

  • メイクファイル(Makefile)
  • 3664Nのヘッダーファイル(3664.h)
  • ライントレースカー用関数(h8c.c)
  • ライントレースカー用関数ヘッダー(h8c.h)
  • スタートアップルーチン(h8_start.s)
  • リンカースクリプト(h8_link.x)

ガイダンス

レポートの書き方

テキスト

実験に先立ってレポートの書き方を以下のテキストと見本を用いて説明した.諸君は,ここで述べた内容を守って,技術者らしいレポートを書かなくてはならない.

表紙

レポートを提出するときの表紙は,実験準備室に用意している.手書きの者は,それを使うのがよいだろう.しかし,ワープロでレポートを作成する者は,表紙もプリンとアウトの方が良い.手間が省けるし,何よりも統一がとれて美しい.そこで,ここに用意している表紙のファイルを使うことを推奨する.もちろん,自分で作成しても良い.

ここでは,Wordのdocファイルとpdfファイル,LaTeXのスタイルファイルを用意した.自分が使うワープロに応じて,必要なものをダウンロードするとよいだろう.

Wordのdocファイル

Microsoft Wordを使う場合の表紙のファイルである.この表紙をダウンロードして,2ページ目以降に内容を記述することになる.ここでは,2種類のファイルを用意している.データ付きのものは,表紙にタイトルなどの見本のデータが書かれている.これらのデータを書き直すと,体裁の良い表紙ができる.最初のうちは,これを使う方が簡単であろう.データ無しの方は,タイトルなど何もか書かれていない.書体とタブは設定されているので,それらの使いかたが分かれば,こちらを使っても良い.

pdfファイル

先に示したMS wordのdocファイルを,pdfにしたものである.pdfファイルを見るためには,Adobe社Adobe Readerをインストールする必要がある.pdfを編集するソフトウェアーを持っている学生はいないと思われるので,これらのファイルはあまり役に立たないであろう.提出間際に表紙が必要になったときに,データ無しのpdfファイルを印刷して使うことくらいしか利用価値はない.

LaTeXのスタイルファイル

LaTeXでレポートを作成する者は,このスタイルファイルが便利であろう.これの使い方は,「電気工学科レポート表紙のスタイルファイルの使用方法」,あるいはガイダンスに用いたレポートのソース(sample.tex)を見よ.また,スタイルファイルの反映の仕方は,スタイルファイルの追加に書いてある.これが面倒ならば,LaTeXのソースファイルと同じディレクトリーにスタイルファイルを置くだけでも良い.LaTeXは,カレントディレクトリーを最初に見るからである.

コンピューターリテラシー教育

パソコンを使う理由

諸君はレポートを効率よく作成しなくてはならない.学生は自宅でかなり多くの時間,様々な教科の予習・復習や課題をしなくてはならないので,実験レポートは手際良く仕上げるべきである.実験のレポートにも多くの時間がかかるが,それ以上,数学や英語,専門教科の学習時間をとる必要がある.然るに,実験のレポートに多くの時間がとられており,まったく不経済である.そこで,パソコンを用いて実験のレポートを作成し,時間の節約をすることを勧める.これは世間では当たり前のことである.もし,自宅にパソコンが無い場合は,電気情報工学科棟3FのPCルームや情報処理センター,図書館のものを使えばよい.

パソコンを使い,楽してレポートを作成しよう

いつも,私はLaTeX という組版ソフトウェアーを使っているが,本日はMSWord を中心にして説明する.LaTeX は面白いソフトウェアーであるので,興味がある者はトライしてみるとよいだろう.昨年の5年生の中には,実験のレポートを LaTeXで書いている者もいた.

学習内容

リテラシーとは,読み書きの能力のことである.そして,コンピューターリテラシーとなると,日常生活でコンピューターを利用して課題を解決するための基礎的な知識や技能のことを指す.一般に,MS Word や MS Excel の使い方の学習でその教育を行うことが多い.本日は実験のレポート作成に使えるように,以下の項目について学習する.

1. ワープロ MS Wordを使って文書を作成しよう.
2. 表計算 MS Excelを使って,表を作ろう.
3. グラフ作成 Ngraphを使って,きれいなグラフを書こう.
4. 作図 Visioをつかって,美しい図を描こう.

レポートの書き方2

上手なレポートを書くためには,書き方の訓練を受けなくてはならない.とはいえ,卒業研究まで,学生に個別指導をすることは困難である.そのため,ある程度,独学をしなくてはならない.

効率よく学習するためには,良い参考書やWEBページが必要である.以下が私のお勧めである.

Mathmatica

数式を扱う場合,Mathematicaはきわめて便利なプログラムである.代数演算や数値計算もできるし,グラムも簡単に描くことが可能である.諸君が,将来エンジニアーになったときに,いろいろな計算が必要となるであろう.そのようなときに,Mathematicaのような数式処理プログラムを使うと,瞬時に結果が得れれる.

秋田高専では,情報処理センターのマルチメディアルームの20台のパソコンにインストールされている.さらに,電気情報工学科の9台(1〜9)にインストールされている.環境は整っている.いろいろな計算に,Mathematicaを使おう.

私の専攻科の実験を参考にすれば,簡単な使い方は分かるだろう.



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