グリーンの定理は,1変数の関数の部分積分の公式に似ている.部分積分は,関数の積の微分
  | 
(19) | 
 
から導ける.両辺を積分し,順番を入れ替えると
  | 
(20) | 
 
となり,部分積分の公式が導かれた.
このように単純な方法で導かれる部分積分の公式は,本当に便利でいたるところに現れる.
このベクトル解析版が,次に述べるグリーンの定理である.
【証明】  1   
ベクトル解析の恒等式
 
 の両辺を体積積分する.左辺にはガウスの定理を用いると,
 
  | 
(24) | 
 
 である.これで,式(21)が証明できた.
式(23)と,これの
と
を入れ替変えたの辺々を引き
 算すると,
 
  | 
(25) | 
 
 となる.同じように体積積分をしてガウスの定理を使うと,式(22)を得る
ことができる. 
注意  1   
グリーンの定理は,
 
  | 
(26) | 
 
 として,
 
  | 
(27) | 
  | 
(28) | 
 
と書かれる場合もある. 
ホームページ: 
Yamamoto's laboratory著者: 
山本昌志
Yamamoto Masashi 
平成18年5月26日