5 はさみうち法

5.1 計算方法

2分法は収束が遅いので、それを少し改良した方法である。とはいっても、初 期値が悪いと2分法よりも収束が遅いこともある。初期値が解に近ければ、収 束は早くなる。2分法では$ c$$ [a, b]$の中点とした。その代わりに、2点 $ (a, f(a))$ $ (b, f(b))$を結ぶ直線がx軸と交わる点を$ c$とするのがはさ みうち法である。x軸と交点$ c$は、

$\displaystyle c=\frac{af(a)-bf(b))}{f(b)-f(a)}$ (12)

となる。ゼロ点$ \alpha$は常に区間$ [a, b]$に存在する。次々に更新される $ c$はゼロ点$ \alpha$に収束するが、区間の幅$ \vert b-a\vert$ はゼロに収束しない。 ある与えられた値 $ \varepsilon$ に対して、 $ \vert f(c)\vert<\varepsilon$ となれば 反復を停止させる。実際に式(2)を計算した結果を 図6に示す。交点が解に近づくことが理解できるは ずである。

フロチャートは、各自考えよ。

図 6: $ f(x)=x^3-3x^2+9x-8$の実数解をはさみうち法で計算で、その解 の収束の様子を示している。初期値 $ a=-0.5, b=5.5$から出発している。x 軸との交点 $ x0, x1, x2, x3\cdots$が解析解 $ x=1.1659\cdots $に収束していく 様子が分かる。
\includegraphics[keepaspectratio, scale=0.7]{figure/function_solution/HasamiuchiMethod.eps}



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著者: 山本昌志
Yamamoto Masashi
平成16年9月10日


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