1 前回の復習と本日の学習内容

1.1 前回の復習

1.1.0.1 フーリエ変換

フーリエ変換(Fourier transform)の式(1)は,時間情報を周 波数情報に変換している.すなわち,時刻の関数で振幅が$ f(t)$が分かったとすると,周 波数(角振動数)の関数でその振幅$ F(\omega)$がわかる.逆フーリエ変換 (2)は,周波数情報から時間情報に変換する.

$\displaystyle F(\omega)$ $\displaystyle =\frac{1}{\sqrt{2\pi}} \int_{-\infty}^{\infty}f(t)e^{-i\omega t}\,\mathrm{d}t$ (1)
$\displaystyle f(t)$ $\displaystyle =\frac{1}{\sqrt{2\pi}} \int_{-\infty}^{\infty}F(\omega)e^{i\omega t}\,\mathrm{d}\omega$ (2)

1.1.0.2 導関数のフーリエ変換

導関数のフーリエ変換は,

$\displaystyle \frac{1}{\sqrt{2\pi}}\int_{-\infty}^\infty \if 11 \frac{\,\mathrm...
... \frac{\,\mathrm{d}^{1} f(t)}{\,\mathrm{d}t^{1}}\fi e^{-i\omega t}\,\mathrm{d}t$ $\displaystyle =\frac{i\omega}{\sqrt{2\pi}}\int_{-\infty}^\infty f(t)e^{-i\omega t}\,\mathrm{d}t$    
  $\displaystyle =i\omega F(\omega)$ (3)

となる.ようするに導関数のフーリエ変換は,元の関数のフーリエ変換の$ i\omega$倍で ある.$ n$階の導関数のフーリエ変換は,

$\displaystyle \frac{1}{\sqrt{2\pi}}\int_{-\infty}^\infty \if 1n \frac{\,\mathrm...
... f(t)}{\,\mathrm{d}t^{n}}\fi e^{-i\omega t}\,\mathrm{d}t =(i\omega)^n F(\omega)$ (4)

となる.

1.1.0.3 フーリエ変換の回路への応用

キルヒホッフの法則から回路が満たす微分方程式を作成し,フーリエ変換することにより, その微分方程式を解くことができる.特に周波数領域で定義されるインピーダンスを求め るのに有効である.

1.2 本日の学習内容

本日の学習内容は,教科書 [1]のp.246-247である.本日のゴールは次のように 設定している. -4pt
ホームページ: Yamamoto's laboratory
著者: 山本昌志
Yamamoto Masashi
平成19年2月22日


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