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1 高階の常微分方程式

高階の常微分方程式を連立1階微分方程式に書き換えるという問題です。それ により高階の微分方程式でも、ルンゲ・クッタ法が使えるようになります。

1.1 問題(1)

$\displaystyle y^{\prime\prime}+3y^{\prime}+5y=0$ (1)

これは2階の常微分方程式ですから、2元1階常微分方程式に変形できるはずです。 まず、

\begin{equation*}\left\{
 \begin{aligned}
 y_0(x)&=y(x)\ 
 y_1(x)&=y^{\prime}(x)
 \end{aligned}
 \right.\end{equation*}

と変数の変換をします。この変数変換により、

$\displaystyle \frac{dy_0}{dx}=y_1$ (3)

が直ちに導けます。これは求める2つの式の1つになります。

もう一つは、問題で与えられている式に変数変換の式(2) を適用します。すると、

  $\displaystyle y^{\prime\prime}+3y^{\prime}+5y=0$ (4)
  $\displaystyle \frac{dy_1}{dx}+3y_1+5y_0=0$ (5)
  (6)

となります。ここでは、

$\displaystyle \frac{dy_1}{dx}=y^{\prime\prime}$ (7)

を利用したことを忘れないでください。

したがって、式(3), (6)から、連立方程式は、

\begin{equation*}\left\{
 \begin{aligned}
 \frac{dy_0}{dx}&=y_1\ 
 \frac{dy_1}{dx}&=-5y_0-3y_1
 \end{aligned}
 \right.\end{equation*}

となります。これが問題に対する解答です。

1.2 問題(2)

$\displaystyle y^{\prime\prime}+6y^{\prime}+y=0$ (9)

問題1と同じ方法で式を変形します。すると、

\begin{equation*}\left\{
 \begin{aligned}
 \frac{dy_0}{dx}&=y_1\\ 
 \frac{dy_1}{dx}&=-y_0-6y_1
 \end{aligned}
 \right.\end{equation*}

を導くことができます。

1.3 問題(3)

$\displaystyle 5y^{\prime\prime}+2xy^{\prime}+3y=0$ (11)

これも問題(1)と同じです。ただ、式の中に$ x$ が入っているだけです。問題 (1)の式(2)と同じ変数変換すると、問題の式は、

$\displaystyle 5\frac{dy_1}{dx}+2xy_1+3y_0=0$ (12)

と変形できます。したがって、求める連立方程式は

\begin{equation*}\left\{
 \begin{aligned}
 \frac{dy_0}{dx}&=y_1\ 
 \frac{dy_1}{dx}&=-\frac{1}{5}(3y_0+2xy_1)
 \end{aligned}
 \right.\end{equation*}

となります。

1.4 問題(4)

$\displaystyle y^{\prime\prime\prime}+y^{\prime}+xy=0$ (14)

これは3階の常微分方程式ですが、考え方は2階の場合と全く同じです。変数の 変換が

\begin{equation*}\left\{
 \begin{aligned}
 y_0(x)&=y(x)\ 
 y_1(x)&=y^{\prime}(x)\ 
 y_2(x)&=y^{\prime\prime}(x)
 \end{aligned}
 \right.\end{equation*}

となるだけです。この変数変換によって、

\begin{equation*}\left\{
 \begin{aligned}
 \frac{dy_0}{dx}&=y_1\ 
 \frac{dy_1}{dx}&=y_2
 \end{aligned}
 \right.\end{equation*}

を直ちに導くことができます。問題の式にこれらを代入すると

$\displaystyle \frac{dy_2}{dx}+y_1+xy_0=0$ (17)

となります。式(17), (18)から求める連立方程式は、

\begin{equation*}\left\{
 \begin{aligned}
 \frac{dy_0}{dx}&=y_1\ 
 \frac{dy_1}{dx}&=y_2\ 
 \frac{dy_2}{dx}&=-xy_0-y_1
 \end{aligned}
 \right.\end{equation*}

です。

1.5 問題(5)

$\displaystyle 5y^{\prime\prime}+y^{\prime}+y=\sin(\omega x)$ (19)

右辺に $ \sin(\omega x)$ があり非同次微分方程式となっていますが、新しいこ とは何もありません。問(1)と同じように変数変換して、計算するだけです。 解答は以下の通りです。

\begin{equation*}\left\{
 \begin{aligned}
 \frac{dy_0}{dx}&=y_1\ 
 \frac{dy_1}{dx}&=\frac{\sin(\omega x)-y_0-y_1}{5}
 \end{aligned}
 \right.\end{equation*}

1.6 問題(6)

$\displaystyle xy^{\prime\prime}+y^{\prime}+y=e^{x}$ (21)

これも問(5)とほとんど同じです。

\begin{equation*}\left\{
 \begin{aligned}
 \frac{dy_0}{dx}&=y_1\ 
 \frac{dy_1}{dx}&=\frac{e^x-y_0-y_1}{x}
 \end{aligned}
 \right.\end{equation*}

1.7 問題(7)

$\displaystyle 5y^{\prime\prime}y^{\prime}+y^{\prime}+y=0$ (23)

非線形項 $ y^{\prime\prime}y^{\prime}$ がありますが、同じ考え方で式の変 形ができます。

\begin{equation*}\left\{
 \begin{aligned}
 \frac{dy_0}{dx}&=y_1\ 
 \frac{dy_1}{dx}&=-\frac{y_0+y_1}{5y_1}
 \end{aligned}
 \right.\end{equation*}

1.8 問題(8)

$\displaystyle y^{\prime\prime}y^{\prime}+x^2y^{\prime}y+y=0$ (25)

これも、問(7)と同じ非線形の微分方程式です。

\begin{equation*}\left\{
 \begin{aligned}
 \frac{dy_0}{dx}&=y_1\ 
 \frac{dy_1}{dx}&=-\frac{x^2y_0y_1+y_0}{y_1}
 \end{aligned}
 \right.\end{equation*}


ホームページ: Yamamoto's laboratory
著者: 山本昌志
Yamamoto Masashi
2005-11-25


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