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1 先週の復習と本日の学習

1.1 先週の復習

1.1.1 レジスター

COMET IIは主にCPUとメモリーから構成され,CPUはデータの処理を行い,メモリーはプロ グラム(命令とデータ)を格納する.CPUの中にも小さいながらも記憶装置があり,それを レジスターと言う.COMET IIには,次の4つのレジスターがある.

1.1.1.1 汎用レジスター(GR)

16ビットの記憶容量があり,8個(GR0GR7) 用意されている.主に,データの処理(計算)に用いられ,プログラマーがもっとも多用す るレジスターである.

1.1.1.2 フラグレジスター(FR)

1ビットのレジスターが3個用意 (OF,SF,ZF)2されている.計算結果の状態を示す.OFは計算結果がメモリーに収まらなかっ たときに1(ビットが立つと言う)になる.SFは計算結果が負(第15ビットが1)になっ たとき,ZFは計算結果がゼロ(全てのビットが0)のとき1になる.

1.1.1.3 プログラムレジスター(PR)

コンピューターが次に実行する命令の先頭アドレ スが格納されている.アドレスを格納するので記憶容量は16ビットである.CPUに中に1つ ある.

1.1.1.4 スタックポインター(SP)

スタックというデータ構造を使う場合,その最上段 のアドレスを格納する.これについては,後の講義で詳しく説明する.

実際のプログラムを作成する場合,指標レジスターと言うものもつかわれ,それは汎用レ ジスターのGR1GR7が代用される.基準 のアドレスからある値シフトして目的のアドレスを表すときの,オフセット値が指標レジ スターに格納される.

ともあれ,プログラマーが覚えて置かなくてはならないのは,汎用レジスターとフラグレ ジスター,そして指標レジスターの使い方である.

1.1.2 命令をマシン語にする方法

教科書の命令語の構成(p.213)を使って,命令をマシン語(0と1のビットパターン,または 16進数)に変換する方法を学習した.これは,課題が出来ていれば大丈夫.

1.2 本日の学習内容

本日から,本格的にアセンブラ言語CASL-IIの書き方(文法およびアルゴリズム) の学習を 行う.CASL IIという特定のアセンブラ言語について学習することになるが,他のアセン ブラ言語でも似ている.これをちゃんと習得しておけば,今後,他のアセンブラ言語を使 うことになっても,短期間に理解できるであろう.

そこで,本日は,CASL-IIの命令の種類とその書き方を学習する.本日のゴー ルは,

である.


ホームページ: Yamamoto's laboratory
著者: 山本昌志
Yamamoto Masashi
2005-11-25


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