| [問1] | 
|---|
| 半径  の無限に長い円柱状の導体内を、一様な密度で強さ  の電流が流れているとき、
 円柱の内外に生じる磁束密度を求めよ。 | 
軸対称問題なので,円柱座標系を使うのが簡単である.電流があるときの静磁場は,アン
ペールの法則
を用いると簡単に計算できる.円柱状の導体内部の電流密度

は,

で
ある.当然,導体外部では

となる.
アンペールの法則をストークスの定理を用いて,積分形に書き改めると,
|  | (35) | 
となる.円柱の中心を

として,円柱の内部と外部でこれを積分することを考える.
当然,磁場は円柱座標系のr方向成分

のみである.従って,積分は,
|  | (36) | 
 
となる.これから,磁束密度は,
|  | (37) | 
 
と求められる.
| [問2] | 
|---|
| 図の直線電流  のABの部分が、図のP点につくる磁束密度は で与えられることを示せ。
 | 
点Oから直線電流に沿った座標を とする.Aの方向が負でBの方向が正とする.このとき
の微小磁場は,ビオ・サバールの法則より
とする.Aの方向が負でBの方向が正とする.このとき
の微小磁場は,ビオ・サバールの法則より
となる.ここで,P点での磁場は紙面と垂直方向であり,

となる.xの位置によらず磁場の方向は同じなの
で,

とスカラーで書いても良いだろう.微小磁場は,
となる.これを積分すればよいのだが,そのために,
をつかう.これらから,
これらを使うと,
となり,AからBまで積分を行うと,
となる.
ホームページ: 
Yamamoto's laboratory著者: 
山本昌志
Yamamoto Masashi 
2005-11-15