dvisvgm のオプション (-m, --fontmap)

このオプションを使うと,フォントマップファイル(複数個でも可)を読み込みます.フォントマップツリーを作成します.このツリーにより,フォントファイル名とエンコーディングの対応が付けられます.dvisvgm はマップファイルを提供しませんが,dvips や dvipdfm の利用可能なファイルを読み取ろうとします.オプションを省略すると,デフォルトのマップファイルである「ps2pk.map」と「dvipdfm.map」,「psfont.map」を,この順序で捜します.オプションを付けると,そこで指定されたファイルリストが使われます.リストは,ファイル名の前後に空白を付けずにカンマで区切りにします.リストの順番でファイルは評価されます.デフォルトでは,再定義されたマッピングは,前のものと置き換わりません.この動作を変更するために,ファイル名の前にモード指定子 (+, -, or =) を付けることができます.

オプション 動作
+mapfile このオプションで与えられたマッピングでは,既に定義されている同名フォントはツリーに追加されません.これは,モード指定子が無い場合のデフォルトでもあります.もちろん,定義されていないマッピングはツリーに追加されます.
-mapfile オプションで指定されたマップファイルのマッピングがツリーに適用されないことを保証します.すなわち,このオプションで指定されたフォントマッピングは,ツリーから削除されます.
=mapfile このオプションで与えられたマッピングは全て,フォントマップツリーに追加されます.既に定義されている同名のフォントは,このオプション与えられたマッピングに置き換えられます.

例えば,「--fontmap=myfile1.map,+myfile2.map」は,myfile1.map を読み込みます.そして,myfile2.mapが読み込まれますが,myfile1.mapで定義済みのフォントマップは置き換わりません.「--fontmap==myfile1.map,-myfile2.map」とすると,デフォルトのマップファイルを読み込んだ後,myfile1.map,myfile2.map を読み込みます.定義済みのフォントツリーは myfile1.map で置き換わります.そして,myfile2.map のフォントは,ツリーから取り除かれます.

マップファイルのフォーマットとモード指定子の詳細については,dvips と dvipdfm のマニュアルを参照してください.